
自分にとって写真は、いま写そうとするものより、もう写ってしまったものだ。あの日あの時の願いと欲望を、遠く彼方に置き去りにする速度で写ってしまったそれと、睨めっこをする作業。その頼りないかみっぺらを依代にして、今と向こう側を往来する。かくしごとを囁くような残滓に一生懸命に耳を澄ます。そんな誰の役にも立てないような関係を、明日もぼんやり考えたい。
▪作家
田辺知之
東洋大学経済学部中退
京都芸術大学通信教育学部卒業
ws:ワークショップ2B、東京オルタナ写真部
自分にとって写真は、いま写そうとするものより、もう写ってしまったものだ。あの日あの時の願いと欲望を、遠く彼方に置き去りにする速度で写ってしまったそれと、睨めっこをする作業。その頼りないかみっぺらを依代にして、今と向こう側を往来する。かくしごとを囁くような残滓に一生懸命に耳を澄ます。そんな誰の役にも立てないような関係を、明日もぼんやり考えたい。
▪作家
田辺知之
東洋大学経済学部中退
京都芸術大学通信教育学部卒業
ws:ワークショップ2B、東京オルタナ写真部
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