
comjoie 2022’s collection “yraw”
本を手に取り、昨日も開いたページにまた目をやる。
“姿”を、”カタチ”を、”輪郭”を変えてそれはとどまっている。
私が衣服に携わるようになったのは日常的行為である”着ること”と”記憶すること”が関係する。
衣服は多くの人にとって日常の一部であり、自己を象るもう一人の自分である。記憶もまた日常の一部であり、実像のない曖昧なものだが今日の自分を形成する欠片である。衣服に携わることで、”人の形を成す衣服”と”記憶の形をした人”を繋ぐことができるかもしれない。衣服が何かを変えることなんてできない。ましてや記憶は色褪せ移り変わっていく。
だからこそ記憶を衣服に残そうと決めた。